浮縄雅文集 [写本] (うきなわがぶんしゅう)

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概要・解説文

『浮縄雅文集(うきなわ・がぶん・しゅう)』 解説

 この本は琉球王国時代の文人らの書いた物語・随筆・日記(または手紙)などの文章の一部を集成・編集したものです。いづれも「擬古文(ぎ・こぶん)」と呼ばれる平安時代文学にならった文体で書かれています。漢字仮名交じり文(≒和文)が、漢文と並んで、日本で初めて公的な文章として認められたのは『古今和歌集』(905年成立)以降なので、以降の文学は平安時代の文体がスタンダードとなったのです。琉球王国でも和文学を学ぶ際には平安時代の『古今和歌集』『伊勢物語』『源氏物語』が中心となりました。
 この本のタイトルにある「浮縄」は沖縄を風流に表現した言葉、「雅文」は文学的に優れた文章、という意味でしょう。

 表紙に書かれた「蕉雨亭(しょううてい)」という雅号(≒ペンネーム)により、護得久朝常(ごえく・ちょうじょう 1840~1910)がこの本を筆記したとわかります。朝常は琉球王国末期~明治時代にかけて活躍した政治家・文人です。この本は、編者の名前や序文・あとがきが無く、また他に同じ内容の古い筆写本(ひっしゃぼん)が見られないことから、朝常自身を編者とする考え方もあります。とすればこの本は編者自身の貴重な自筆原本ということになります。どのような意図で編集されたか不明ですが、ここに掲載された文章のほとんどは他に掲載のみられないものですから、かけがえのない文学遺産です。

 この本に収録されている数十編の文章は1700~1800年代の文人たちのもので、冒頭の『雨夜物語』(あまよ・ものがたり 久志親雲上(くし・ぺーちん 生没年不明 ※親雲上は首里王府の官位名) 著)以外は、随筆・日記(または手紙)文学とされるものです。『雨夜物語』は『伊勢物語』『源氏物語』などを思わせる、和歌(わか≒現在の短歌の原型)をちりばめた恋物語ですが、舞台は琉球(※現在の那覇市内)となり、独特の情感豊かな表現となっています。泉崎(いずみざき)や波の上神宮(なみのうえ・じんぐう)などが登場します。
 二番めに収録された「那覇の入江の名所尽(づ)くし」は、沖縄独自の歌舞劇である組踊(くみおどり)を創始した玉城朝薫(たまぐすく・ちょうくん )による文章です。全体が七音と五音を基本に組み立てられた和歌のリズムを持ち、能楽(のうがく ※組踊に影響を与えた室町時代に発達した歌舞劇)や組踊にみられる道行(みちゆき≒登場人物が旅や移動をしながら道中の景色や名所を詠(えい)じてゆくこと)の形式をとっています。当時の那覇港周辺の三重城(みえぐすく)、沖の寺、垣花(かきのはな)、湧田(わくた≒現在の県庁付近)、泉崎などが次々と詠みこまれてゆく、劇作家・朝薫ならではの魅力的な世界が繰り広げられます。

(鶴田大)

参考文献・調査ノート

(参考文献)
『沖縄大百科事典』(沖縄タイムス社 1981年)※項目「浮縄雅文集」「雨夜物語」ほか参照。
 ※項目「浮縄雅文集」(池宮正治・担当)では編者を蕉雨亭=毛光宗(もう・こうそう)と仮定しているが、のちに担当者自身の論文(2002年 下記)で蕉雨亭=護得久朝常であることを詳細に述べている。
『近世沖縄の肖像』(上・下)(池宮正治 著 ひるぎ社 おきなわ文庫 1982年)
 ※文章が収録されている文学者・玉城朝薫、豊川正英、大工廻安章(だくじゃく・あんしょう)らの伝記が掲載されている。
「毛起竜(識名盛命)『思出草』:翻刻と注釈」(池宮正治  「日本東洋文化論集」(8) 琉球大学 2002年)
 ※『思出草』を中心に、『浮縄雅文集』を含む琉球・和文学について幅広くふれている。また県立図書館本『浮縄雅文集』の表紙にある「蕉雨亭」=護得久朝常であることを詳細に述べている。
『日本庶民生活史料集成』第1巻(三一書房 1968年刊)
 ※「雨夜物語」(『大島筆記』中に全文収録あり。)を活字化し、注釈を付けて掲載している。
ほか

(鶴田大)
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