位階定 (いかいさだめ)

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概要・解説文

 本史料は、琉球王国の人々の「地位やその昇進」(位階)について、その規定(=定 さだめ)を記したものです。残念ながら王府の文書の原本(※現存せず。)ではありませんが、王府の公式文書を忠実に筆写した本として非常に貴重です。文書は「王族・貴族、士族から庶民までがどのように社会的な地位を得て一生を送るか」の基本的なルールを箇条書きで明文化しています。ルールの条件としては第一に家柄、次に長男か次男かなど兄弟姉妹における位置、さらに年齢と功績があり、これらを総合的に評価してその人の一生の地位を決めようという仕組みです。
  位階の規定は王府時代に何度も改訂されたようですがこの「位階定」は末尾に「雍正十年」と年記があり、原本は1732年に制定された「位階定」だったことがわかります。年記に続いて「評定所 具志頭親方 美里親方(後略・・・)」とあります。評定所は首里王府の政策を決める最高機関です。具志頭親方(グシチャン ウェーカタ)とは、琉球王国時代を通して最も著名な政治家の一人である蔡温(さいおん)のことです。
  条文は全部で51条にまとめられています。人間の社会が持つ複雑な様相を反映していてこの「位階定」の内容も相当に複雑です。
 また、実際の運営がどうだったのかは不明な点が多く、理解したり実感したりということは困難です。 
(鶴田 大)

詳細解説文

   「位階定」の内容について一部を具体的にみてみましょう。
箇条書きの本文第一条をみると次のようにあります。
 「一、御弟部 次男以下 片頭ニ里之子弐拾壱歳より黄八巻、弐拾六歳より當座、三拾壱歳より座敷可被下候。申口座以上之位は時宜次第、見合可被下候。但、役務之儀に付而は歳割無構、位之遅速、又は階越も可被下候。」
〔要約: 一、王の兄弟の次男以下は元服(げんぷく≒15歳頃)で「里之子(サトヌシ≒王家や上級士族の子供らが最初に得る地位。正八品に当たる。)」の位に就くと成人の髪形(=カタカシラ)に結い、21歳以上で黄冠(こうかん≒正二品から従七品。黄色の布製の儀式用帽子をかぶる地位)となることが出来るようになる。26歳以上で当座敷〔アタイざしき≒下庫裏(シチャグイ≒儀式担当部門)の副長官。部門名でもある。従五品(じゅごほん)に当たる〕に上がることが出来る。31歳から座敷〔ざしき≒座敷奉行とも呼び、各官庁(奉行所)の長官職。組織名でもある。従四品(じゅよんほん)に当たる〕へ上がることが出来る。申口座〔もうしぐちざ≒内政・外交業務にあたる各官庁を束ねる長官。財政を管轄する物奉行所(ものぶぎょうしょ)と共に政務の最高機関である評定所(ひょうじょうしょ)の下部組織。組織名でもある。正三品(しょうさんほん)に当たる〕以上の位へは時機に応じて上がることができる。〕
 上記のような規定が王族の子弟から「百姓」など一般庶民まで、年齢に応じて詳しく規定されています。人々の地位や昇進の実際の状況については、「位階定」にもある程度うかがわれる通り、一般に王家につらなる人々や上級士族の子弟は儀式など名誉職を担当し、中上級士族の家柄の出身で、功績があり能力があるとみなされた人物が実務的な政務を担い、実務の最高職である三司官なども務めたと言われています。品級は正一品(しょういっぽん)から従九品(じゅきゅうほん)まで18級あります。
このような「定(さだめ)」は他に「品定」「衣服定」などがあり、「服制(ふくせい)」などの「制(せい)」や役人の規則を規定した「田地奉行規模帳」などの「規模(きも)」などと共に王国の法令として機能しました。
(鶴田 大)

参考文献・調査ノート

(参考文献など)
・『沖縄大百科事典』(沖縄タイムス社 1983年刊)
 ※「位階定」ほか各項目参照。
・『沖縄県史料 前近代6 首里王府仕置2』(沖縄県立図書館史料編集室 編 沖縄県教育委員会 刊 1989年)
 ※本資料「位階定」(全文)が活字化されている。
・『教養講座 琉球・沖縄史』(新城俊昭 編著 編集工房 東洋印刷企画 2014年刊)
 ※p.132~135「首里王府の職制」「身分制度の確立」「首里王府の位階称号」に「位階定」などを元にした琉球王国時代の地位・階級の概要を理解しやすい説明と考察あり。
・東恩納寛惇『東恩納寛惇全集2』(第一書房 1978年刊)
 ※「島津氏の対琉球政策」中の第1編第2章「琉球の社会制度」は「位階定」を元にその内容を考察している。
・東恩納寛惇『東恩納寛惇全集6』(第一書房 1979年刊)
 ※「琉球人名考」中の第九章「位階組織」は「位階定」を元にその内容を考察している。また、同書付属の「付報6」にある「『位階定』 ― 東恩納文庫文献紹介(6)」(編集者執筆)には本資料についての概要紹介と共に、異本といえる内容を含む「御位に階歳割并褒美物規模」の紹介と両書の比較検討がなされている。
・『近世地方経済史料 第十巻』(小野武夫 編 吉川弘文館 1958年刊)
 ※本資料の異本に当たる内容である上掲「御位に階歳割并褒美物規模」がp.338~342に活字化されている。
ほか

(調査ノート)
・本資料の異本的な内容を持つ「御位に階歳割并褒美物規模」〔※(参考文献など)参照〕は、『東恩納寛惇全集6』の「付報6」で言及されている通り、本資料よりもやや古い時代の「位階定」を筆写したもので、そこに本資料にのみある内容を補足的に書き加えているものとみられる。王府時代に何度も改訂されたであろう「位階定」の変遷をみる上で興味深い史料と言える。
(鶴田 大)

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