最難及處 (もっともおよびがたきところ)

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概要・解説文

謝曦(しゃぎ) 筆 漢詩文「最難及處(もっとも・およびがたき・ところ)」 解説

 

 謝曦は中国の書家で生没年など詳細は不明ですが、琉球の書家にも影響を与えたとされています。たしかにそう聞くと、琉球を代表する書家・鄭嘉訓(てい・かくん 1767-1832)の、うねり流れるような筆致を思い起こすような書です。謝曦は「福建省出身の人で乾隆(けんりゅう)帝時代(1736-1795)に官僚として活躍し書家として有名だった」という情報(台湾民俗文物館HP)もあり、時代的にも合致します。中国からの正式の使者として来琉したという記録はありませんが、その書は県立図書館の四点以外にも琉球沖縄に伝来しており、今後、琉球との具体的な交流の様子が明らかになることが楽しみな人物です。

 漢詩の内容は「達するのに最も難しい場所が開かれる日は遠いものだ。秋風が無数の紅葉を吹き抜けてゆく。そのときふと、三経(儒学の聖典である詩経・易経・春秋)の真意が朧気にわかった気分になった。そして舞い落ちる紅葉を観じながら、陶淵明(とう・えんめい 365-427 有名な田園詩人)の詩を読み解こうとしている。」というほどの意味です。この詩自体はおそらく謝曦の作ではなく古詩です。本来はかたちのない言葉を目に見えるかたちで表現し得るのが書の力です。謝曦の書は、詩の作者が受けたインスピレーションを書として再現して伝えようとしているのです。この詩のような「風」や「風に揺り動かされる樹」の描き方は仏教的な悟(さとり)を暗示する表現です。

 
(鶴田大)

参考文献・調査ノート

(参考文献)
『琉球古美術の世界 大城清孝コレクション展』(那覇市文化局歴史資料室 編 1997年)
『中華文化在琉球 琉球歴史文物考察紀要』(中琉文化経済協会 1989年)
台湾民俗文物館ホームページ ほか

(調査ノート)
・七言絶句、三行書。軸装(略式)・一幅。「最難及云々」
・引首印「詔拳孝廉方正」(朱方印、龍文。)、姓名印「謝曦之印」(白文朱方印)、押脚印「丙辰徴士」(朱方印)
・(翻刻)「最難及處是開遅。占盡秋風「錦萬枝。領略幽香三径裏。句「斟葉落讀陶詩。」
→最も及びがたき境地は花開く日が遠い。無数の紅葉を秋風が覆い尽くす。ふと三経(儒学の聖典である詩経、易経、春秋)の真意が朧気にわかった気分になり、紅葉が舞い落ちる意味を観じながら、陶淵明(とう・えんめい 東晋の田園詩人)の詩を読み解こうとしている。
落款「發川謝曦(はっせん しゃぎ) □□(朱方印 二顆)」
・謝曦の七言絶句の書幅はすべて同様の表装。同時期の表具か。
・台湾民俗文物館の収蔵品HP解説→「字は發川。福建省の人。乾隆帝時代(1736-1795)に官僚として活躍した。書家として知られる。嘉慶年間に朱子学の研究に専念し、著作も多い。文学祭酒と讃えられた。」
・風、月は仏教的な悟りを暗示する最もポピュラーなシンボルであり、この詩は儒学の聖典や陶淵明の詩文について語っているが、明らかに仏教的なイメージを活用しているとみられる。隋代の天台宗の開祖、天台智顗(てんだい・ちぎ 538-597)による『摩訶止観』(法華経の注釈書)の一節、「風、大虚に息みぬれば 樹を動かしてこれを教ふ」(仏の教えを伝える風がやんでしまったら、樹木を揺り動かして人々に風を起こそう。)などがよく知られている。
 
(鶴田大)
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