那覇絵図 (なはえず)

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概要・解説文

『那覇港図(なはこうのず)』友寄喜恒(ともよせ・きこう)筆  解説

 この作品は、画面左下の落款(らっかん=署名と印章)から琉球王国時代末期の絵師である友寄喜恒による絵とわかります。琉球王国の国港として栄えた那覇港を中心に那覇一帯までを描いています。首里城と那覇港は琉球王国時代からの主要なモチーフで、両方を合わせた「首里那覇図(しゅり・なはのず)」や、「首里城図」「那覇港図」が数多く描かれました。この絵もそうした絵の一つですが、那覇港の船の様子をみると、伝統的な山原船(やんばる・せん=沖縄本島北部から木材などの物資を運んだ帆船。薄い茶色の帆を張っている)や、赤と黒で華麗に装飾された進貢船(しんこうせん=中国との外交・交易に活躍した船)に混じって巨大な蒸気船が見られます。
 王国時代末期の1840年代頃から琉球へ外交・通商を求めてイギリス・フランス船籍の蒸気船がひんぱんにおとづれていましたが、ここに描かれている蒸気船は日の丸の旗を掲げています。こうしたところからこの絵は明治時代に描かれた作品かと考えられます。

 琉球王国の繁栄を象徴する「首里那覇図」などは、首里城を飾ったり、琉球を訪れた外交使節らへの贈り物として描かれたと考えられますが、明治以降もそのように琉球・沖縄を訪れる人々への贈り物として描かれたのかも知れません。また、1884年には那覇港にあった御物(おもの)グスク(※元々は琉球王国時代の、交易品を保管する倉庫だった)に「物産展示場」という展示施設が設置されましたからその展示用に描かれた可能性も考えられています。御物グスクはこの絵の最も下の部分に海上へ突き出した石組みの構造物として描かれています。展示施設は描かれていません。

 琉球王国において絵師は貝摺奉行(かいずりぶぎょう)という部門に所属していました。琉球王国の崩壊と共に職を失った絵師らは明治政府主導の産業振興策に沿って、地域の特産品・商品としての絵画制作に励むこととなります。先述の御物グスクの展示施設も美術館的な機能と同時に特産品陳列施設の機能も持っていたようです。

 琉球・沖縄は、高温多湿な気象条件もあり紙の保存が困難である上、沖縄戦があったため、戦前の現存絵画作品は非常に少ないことが知られています。琉球絵画史研究もまた、現存作品の少なさから中々進まないのが現状のようです。しかし県外や海外(特に米国)で古い時代の琉球・沖縄絵画も次々と見つかっていますから、今後、琉球・沖縄絵画史の研究や、絵画資料を元にした歴史研究が進むことが期待されています。

(鶴田大)

参考文献・調査ノート

(参考文献)
『沖縄美術全集4』(沖縄タイムス社 1989年刊)
『沖縄大百科事典』(沖縄タイムス社 1981年刊)
『琉球絵画展』(沖縄県立博物館・美術館 展覧会図録 2009年刊)
「1880年代の近代沖縄と石澤兵吾」(粟国恭子  「沖縄芸術の科学」第24号(沖縄県立芸術大学附属研究所紀要)  2012年刊)
 ※1880年代の沖縄における芸術・美術の商品化について詳しく論じている。
ほか

(調査ノート)
○御物グスクの展示施設や1880年代の沖縄美術の状況については粟国恭子氏に御教示を頂いた。記して謝意を表したい。
○御物グスクの展示施設が描かれていないことからこの絵が1884年以前の制作とはいえない。絵画表現においては省略・誇張はしばしば行われることであり、描かれた内容からただちに制作年代を決定することは出来ないし、また描かれた内容を史実の証拠とする際には慎重な検討を必要とする。
○絵のタイトルについては画家自身が特定していないので、今回、改めて解説文用に付けた。「那覇絵図」などのタイトルも考えられるが、琉球王国時代の国港である那覇港を中心に描いていることや、伝統的なモチーフとして描かれてきた「首里城図」との対比から、「那覇港図」とした。

(鶴田大)
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