弓張月 (ゆみはりづき)

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『弓張月(ゆみはりづき)』錦絵(にしきえ)版画 月岡芳年(つきおか・よしとし) 画 解説

 平安時代の智勇(ちゆう)にすぐれた武将・源為朝(みなもとのためとも)が、争いに敗れ伊豆大島へ流されたのち、琉球へ渡り、混乱する琉球に平和を取り戻し、その子・舜天(しゅんてん)が統一王統の祖となったという「為朝伝説」は古くから広く知られていました。
 特に江戸時代の作家・曲亭馬琴(きょくてい・ばきん)が『椿説・弓張月(ちんせつ・ゆみはりづき)』(1811年成立)という「為朝伝説」を扱った物語を作ると、これが江戸時代の一大ロング・セラーとなり、「為朝伝説」はより広く深く人々の間に行き渡りました。さらに江戸時代を通じて20回ほど江戸を訪れた琉球王国からの外交使節団への熱狂とも合わさって、琉球は竜宮のような異国として人々の強いあこがれや関心の対象となります。
 この絵もそうした流れを受けて描かれた「為朝伝説」の錦絵(≒多色刷りの浮世絵(うきよえ)版画)ですが、単純な異国情緒や、あこがれとは異なる様相を呈しているようです。

 江戸時代末期~明治期に入ると、欧米列国の脅威(きょうい)もあり、当時の「日本」の人々の眼は急速に海外へ向けられるようになります。欧米列国が植民地としての領土を拡大していく時代にあって、「為朝伝説」は琉球を日本(≒大和文化圏)の一部であるという考え方を正当化する根拠となっていきます。琉球王国の王統を辿ると為朝に行き着き、為朝が清和天皇の子孫であることから、日本(≒大和文化圏)の統治者である天皇の統治下に入るべきだ、という考え方です。
 こうした世相の中で描かれたのが、この錦絵版画です。為朝とみられる英雄が椅子に座った人物を引き倒そうとしている場面が描かれています。『椿説 弓張月』のどの場面を描いたか、画中の説明書きによっても定かではありませんが、何しろ、混乱を極めている琉球王国の宮廷で、国王や悪い企みを持った有力者らを退治している場面であることは確かでしょう。
 中央にシャンデリアが描かれ、為朝らも武士らしくなく、髷(まげ)を切り落とした「ザンギリ頭」とでも言えそうなヘア・スタイルであるのは「見立て絵(みたて・え)」という手法の絵画で、古い時代の物語の場面などを当代風にアレンジしたものです。ここには世相を反映して、琉球に影響力を持つ中国を退治して、明治日本が琉球を領有する、という意思が潜んでいるのかもしれません。

(鶴田大)

参考文献・調査ノート

(参考文献)
『沖縄大百科事典』(沖縄タイムス社 1981年刊)
『国史大辞典』(吉川弘文館 1997年刊)
『日本古典文学大辞典』(岩波書店 1984年刊)
ほか

(鶴田大)
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