至誠動人 (しせいどうじん)

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概要・解説文

 この書は「清高」という雅号(がごう ≒ペンネーム)を持つ人物から、沖縄学の創始者の一人である歴史家・真境名安興(まじきな・あんこう 1875~1933)へ贈られたものです。署名(落款 らっかん)にある「清高」という人物については今のところ未詳です。
 書かれている「至誠動人」という言葉は「この上ない真心は人の心を動かす」という意味です。古来、多くの人が好んで揮毫(きごう)しました。出典は、中国の古典『孟子(もうし)』です。同書の「離宴」編にある「至誠而不動者、未之有也(まことにいたりてうごかざるは、いまだこれあらざるなり」に依っています。
 この書が真境名安興の為に書かれたことは「為真境名雅兄(まじきながけいのために)」という記述からわかります。雅兄は「尊敬すべき先輩」というほどの意味です。また「昭和甲戌(しょうわ こうじゅつ=きのえ・いぬ)」という記述からはこの書が1934(昭和9)年に書かれたものとわかります。1934年というと安興が逝去した翌年なので、「清高」が安興に書を贈ることを生前に約束していたと想像されます。安興が清高に書を「依頼」していたのであれば「真境名安興雅嘱(真境名安興氏の御依頼により)」などと書かれるはずなので、「依頼」というよりは何となく「約束」していたという感じだったのでしょう。この書が安興没後に贈られたことは、書がまだ額装されていないことにもしのばれます。本来、額装の際に選ぶ額縁や周囲の布などは贈られた人物が自分の好みで表具屋さんと相談して決めるので、遺族らはそれを遠慮したのでしょうか。

 「清高」がどのような人物なのか、今のところ不明です。右上の印章(関防印 かんぼういん)には「清風明月」とあり、左下の印章(落款印 らっかんいん)には「清隆」とあります。おそらくは本名の「清隆(きよたか)」と音の通じる「清高」を雅号として、その読み方は「せいこう」としていた人物だったと考えられます。文字の書風からみると、それほど整った文字という感じでもなく、また字配り(四つの文字の配置など)も整っていないので、書家の雰囲気はあまりみられず、むしろ文人(職業書家でない趣味人)的な雰囲気です。安興と親しかった学者や政治家、実業家などの書であることが想像されます。

 いずれにしてもこの書が安興没後、翌年に贈られているのは感慨深いものです。「清高」の篤実(とくじつ)な性格、安興と清高の厚い交流をうかがわせて興味は尽きません。
(鶴田 大)

参考文献・調査ノート

(参考文献)
・『大漢和辞典』(縮写版 大修館書店 1968年刊)
・『漢和中辞典』(218版 角川書店 1986年刊)
・『沖縄大百科事典』(沖縄タイムス社 1983年刊)
 ※「真境名安興」ほか各項目参照。
・『真境名安興全集』(琉球新報社 1993年刊)
・『日本書画鑑定大事典 第2巻』(中野雅宗 編著 国書刊行会 2007年刊)
 ※2006~2013年に全10巻刊行。
・『日本書画落款印譜集成』(杉原夷山 著  柏書房 1981年刊)
・『表具のしおり』(山本元 著 芸艸堂 1992年刊)
・『くずし字用例辞典』(普及版 新装18版 児玉幸多 編 東京堂出版 2010年刊)
・『篆刻字林』(服部畊石 編 三圭社 1976年刊)
ほか

(調査ノート)
・関防印:「清風明月」
・書写内容:「至誠動人」
・落款〔署名〕・印章:「清高」・「清隆(朱文方印)」
・印章にある「清隆」というと薩摩藩出身で第二代内閣総理大臣の黒田清隆が思い起こされるが、清隆の生没年は1840~1900年であり、該当しない。
(鶴田 大)

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